プロフィールと最新ニュース  業務案内 作品画像集 お問合せ  デザイナーのつぶやきエッセー  映画鑑賞ボイス  英会話学校奮闘日記  舞台鑑賞ボイス  日々の徒然ブログ

26.コクーン歌舞伎「四谷怪談」
●スタッフ 作/四世鶴屋南北  演出・美術/串田和美
●出演 中村勘三郎、中村扇雀、中村橋之助、坂東弥十郎、笹野高史、
中村七之助、片岡亀蔵、坂東新悟 ほか
総合★★★☆☆ 演出★★★☆☆ 役者★★★☆☆ 美術★★★★★


 襲名後初のコクーン歌舞伎となる中村勘三郎をはじめ、中村扇雀、中村橋之助、坂東弥十郎、笹野高史、中村七之助、片岡亀蔵、坂東新悟ほか豪華な顔ぶれがズラリと勢揃いした、この舞台。

 演出の串田和美さんといえば、わたしの記憶では「自由劇場」の串田さんという事になる。
 「もっと泣いてよフラッパー」「上海バンスキング」、吉田日出子の自由劇場。笹野さんは、自由劇場でサックスを吹いていたし、今人気の日向さんはなんだったか。当時、私が自由劇場に入りたい一心で東京に行くと喚いていた高校時代を思い出す。

 その串田さんが、94年、中村勘三郎(当時は勘九郎)に話を貰って、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで始めた「コクーン歌舞伎」。
 絶賛の嵐とともに回を重ねてもうかなりになる。7、8作はいったか。

 現代劇に歌舞伎を融合したのか、「優しくひもといた」というべきか、若い世代も引っ張って強力な求心力の元に今も続いている。

 わたしも何度か行った事があるのだが、作品その前に、BUNKAMURAに関しては桟敷劇場で全く言う事は無いが、前回の大阪公演、扇町公園に解説された芝居小屋には一つ言いたい。
 あまりに当時の時代小屋の模倣にこだわりすぎたのか、その木席の狭さに、体の大きいうちの主人は体を悪くしてしまい、首も寝違えてしまった。
 芝居を観に行って体を悪くするなどあってはならんのだ。これだけは苦言させて頂きたい。

 で、やっとこさ芝居の事だが、「南番」の20トンの水を使った迫力満点の初演ベースはとても壮大で素晴らしかったのだが。今回の新バージョン「北番」は音楽・配役・ストーリーまで新構成となり、南番では上演されないシーンも含めた新バージョン。
 私は前回の方が良かった。

 今回は気を照り過ぎ、現代劇により近くなるにつれ、歌舞伎調の芝居が空々しく見えて来て、やり過ぎの感が、どうしてもあった。

 そりゃ、舞台美術、転換、脚本に至るまで、すべて分かり易く、迫力あって申し分は無いのだが、歌舞伎を見ている者には、どこから、コチラも見る目を切り替えれば良いのか。
 笹野さんはそもそも歌舞伎役者では無いのだから、いたって普通に話されるのは良い事でそれを突っ込みたくはないが、勘三郎、七之助の主役メンバーの意味が薄れるというか、節回しを聞くだけで心地よい歌舞伎が、何か空々しく聞こえてくる時点で、そこだけは、なにか違うような気がする。

 ただ、場面ごとでは、斬新な歌舞伎とも見れるし、ボクシングのように点数をつけていくとすれば、大方がしっかりとした歌舞伎で、それも大勝ち状態なので、さすが勘三郎さんである。

 役者さんはどの方も適役であるし、ベースが歌舞伎であるので、私に評する事など恐れ多いが、一人だけ書くとすれば、特に七之助さんの活躍には注目したい。

 七之助君の騒動に混乱した加減もあった去年の挽回か、素晴らしい女役に、玉三郎さんの面影さえも観た気がする。
 余談だが、先日「鼓童」のTV放映をちらっと観たが、玉三郎さんは天才である。
 立っているだけで、アマテラスオオミノカミだと解るあたりは、凄いとしか言いようの無い事なのだが、七之助君にはこういう役者さんになる素質はあるように思うので、悲しげな憂いを秘めた役者魂をいつまでも大切にしてもらいたいものだ。

●ブログが面白かったらクリックしてくれると喜びます♪
【2006/08/04 20:40】 | Other | page top↑
| ホーム |